2017/06/05
有機農業なら安心?南清貴氏の新刊「じつは危ない野菜」を読めばちゃんとお野菜が選べるよ♬
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フードプロデューサー南清貴氏の新刊「じつは危ない野菜」を読みました!
昨日(2015年6月8日)出版されました。
早速どんな内容だったかを紹介します♬
これを読んだら有機野菜やオーガニックへのイメージがガラリと変わります。
有機だからって大丈夫かな?
無農薬栽培ってどうなんだろう。
どうやってお野菜を選んだらいいのか??
などの悩みが解消しますよーーー!!
これを読まずに、有機お野菜だから安心。高くてもムリして買おう。
という意識だったら、健康を求めているのに不健康になってしまうかも・・・・・。です。
著者 南清貴氏はこんな人
南清貴氏(KIYOさん)は私が食を学ぶ国際食学協会で名誉理事をしておられました。
また、ナチュラルエイジングプログラムを監修されました。
このプログラム私も学んでいますが、一般的な食の学習とは異なる実践的な目から鱗の学習内容です。
カロリー計算がいかに無意味であるか、きれいにウエイトロスするならオイルは欠かせない!
朝にフルーツをいただく理由、動物性タンパクを全体の1割にしよう、などなど。
学んで実践したら、健康にスリムを手に入れられました!
著者紹介のところから引用いたします
1952年東京都生まれ
フードプロデューサー。
1995〜2005年、東京代々木上原にレストラン「キヨズキッチン」を開業。
最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した創作料理を考案・提供し、業界やマスコミから注目を浴びる。
以降、「ナチュラルエイジング」をキーワードに、全国のレストラン、カフェなどの業態開発、企業内社員食堂やクリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発に力を注ぐ。
「農」に密着した暮らしをするため、2011年5月より岐阜県での活動を開始。
近著に「じつは怖い外食」(ワニブックスPLUS新書)
何度かKIYOさんのクッキングセミナーへ参加したことがあります。
華やかさや盛りつけがどうとかいう、一般的なものではありませんでした。
すごくシンプルなお料理ばかり。
満腹より満足が実際に体感できた素晴らしいものでした。
お豆やとびっきり味の濃いお野菜をいっぱい使います。
菜飯や、大根のサラダ、お豆のおつまみなどなど。
こないだはそば粉のパンケーキにひよこ豆のペーストをつけて頂く、おしゃれ&ヘルシーなお料理も習いました♬
KIYOさんは、とっても親しみやすい、ギャグ連発の、そして愛情深い方です。
新刊「じつは危ない野菜」はこんな構成です
第1章 真っ当な野菜が消える
第2章 農業の産業化で失われた4つのこと
第3章 真っ当な農家が減った理由
第4章 真っ当な野菜を取り戻すために
こんなことが描かれていました
「はじめに」のところでは
先進諸国が表面上豊かに見えても、中身は全く空っぽの食事内容であるという危機的状況に触れています。
これから迎える超高齢化社会。その時に食事の重要性に気付いても遅いということにならないように、と自分たちの人生や食事に向き合う大切さを書いています。
引用します。
この本は、私が常日頃思っている、その憂いを形にしたものです。
でもそれは決してネガティブなものではなく、
むしろこれから私たちがどうしていくべきかということを示唆したものです。
私たちは今から、自分たちの理想とすべき食生活のあり方を考え始めなければならないと思うのです。
この本の中で繰り返し出てくる「真っ当な野菜」がそのキーワードなのです。
じっくりとお読みいただき、これからの食生活の指針としていただければ幸いです。
第1章は真っ当な野菜について
真っ当な野菜がどんな野菜か・・について細かく書かれています。
決して有機野菜がいい、無農薬がいい、などという単純な話ではありません。
昔からある在来種や、農業の近代化に伴い改良されてつくられたF1種のお話などです。
私たちが知らずに食べているものがどういったものかがよくわかります。
また、オーガニックレストランを経営されていた経験から、化学調味料の話にも触れています。
私たち人間は、ほんものの味のおいしさ、素材の生命力の発する自然の味が、本能的にわかることも書かれています。
だからなのか、私は宅配のお野菜を頂くと、美味しすぎて涙がでることがあります♬
第2章は農業の近代化で失われたものについて
農業の近代化によって失われたものを4つあげています。
「食の安全」「人のつながり」「社会的な豊かさ」「生きた土」
失われたこの4つについて細かく、実態をあげ詳しく説明があります。
この詳しい説明を読むと、どうしてスーパーに並ぶお野菜たちが同じサイズで、虫食いがないのかがよくわかります。
そしてそれがいかに不自然で、私たちの健康を守るものではないかということが理解できます。
引用します。
Tell me what you eat,and I will tell you who you are.
(あなたの食事を教えてごらん。そうしたら、あなたがどんな人かいい当ててみせよう。)
という言葉をご存知ですか?
18〜19世紀に活躍したフランスの政治家にして美食家、ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァランの言葉です。
内外の食に精通していたブリア=サヴァランは、人間の食事が、その人物の生き方や人となりを反映していることを、見事に見抜いていました。
食事によって人間が形成されるという面もあります。
これも栄養的な意味だけでなく、食事の好みやスタイル、その場に流れる時間を通じて、心身両面の人間像がつくられていくのです。
食べたもので身体だけでなく、心もつくられるといいますよね。
砂糖のとりすぎはイライラを引き起こすことがわかっていますね。
また、栄養素が足りない状態が続くと精神疾患を引き起こすこともありますもんね。
第3章は農業の抱える問題について
「農地法」に触れ、日本の農業が抱える問題を書いています。
EU諸国の例をあげて、有機農業を支える施策や補助金の制度について書かれていて、日本の「有機農業推進法」の問題点にも触れています。
そして、日本の農業はどこに向かうべきなのかという提案がされています。
私たちは消費者として何ができるのかについても具体的に説明があります。
第4章はKIYOさんが実際に行っている宅配お野菜について
KIYOさんは東日本大震災をきっかけに、東京から岐阜へ移り住みました。
そして、岐阜の農家さんと一緒にお野菜の宅配システムをつくりあげました。
人と人のつながりを大切にした、顔の見える関係。
私も購入していますが、味が濃くて深い味わい、かつまろやかです。
大げさでなくこんな美味しいお野菜をいただいたのは始めてです。
宅配のお野菜をつくっている農家さんを詳しく紹介してくれています。
こんなに真剣に美味しく安全なお野菜をつくってくださる方がいてるのだと感激しますよ♬
詳しくはKIYOさんの宅配お野菜に載っています。
第5章はお野菜をおいしくいただく方法について
お野菜の選び方や、おいしく味わい尽くす方法が書いてあります。
そして、たくさんの貴重なレシピたち!
まず基本のトスドサラダ。
そして、素材別にキャベツ、白菜、人参、ごぼう。
さらに、長ネギ、玉ねぎ、じゃがいも、かぼちゃ、きゅうり。
たっくさんの簡単美味しいレシピたちが載っています♬
野菜ってこんなに美味しく食べられるんだっていうレシピに出会えますよ。
このレシピだけでも購入価値がありました!
「おわりに」のところでは
KIYOさんが再認識されたことを熱く語っておられます。
引用します
料理というのはそこに関わる人すべて、素材を作る人、それを料理する人、そして食べる人の間に新しい関係性を構築するための、とても素敵で使い易いツールなんだ。
言語などを超えた、確かな表現手段なんだ。
ちょいちょい間に怖い話も入ります。笑
- 冷蔵庫で野菜が溶けた!
- 虫も食わない青じそ
- 行方知れずの輸入野菜
- カット野菜がカットしているのは・・
- 野菜ジュースで野菜不足を補えるか
各章の間にちょこっとこんな裏話も挟まっています♬
お得感満載??笑
さいごに
最後までよんでいただいてありがとうございます。
この本は単なる安全な野菜や有機お野菜の話ではありません。
日本の抱える農業の問題、そこから見える国全体の問題、わたしたちの健康のこと、近代化によって失ったものなど。
食や農業を考えることは、命や私たちの人生を考えることと同じであると私は思っています。
健康がなければどれだけ経済的に豊かであっても幸せではない。
病気をしたら愛する人を守ることができません。
私は自らの闘病体験で実感しています。
この本をきっかけに、自信や愛する人の健康や命について、向き合う人がひとりでも増えますように願います。
makimakiでした♬